卵はコレステロールが心配…というのはもはや時代遅れ?

 

1. 卵とコレステロールの関係とは?

1-1. そもそも卵は栄養価が高いスーパーフード

卵は「完全栄養食品」とも呼ばれるほど、多くの栄養素をバランスよく含むスーパーフードです。タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富で、健康維持に欠かせない食材の一つです。

  • 良質なたんぱく質: 筋肉や臓器の修復、免疫力向上に必要なアミノ酸が豊富。
  • ビタミンB群: エネルギー代謝を助け、疲労回復や脳の働きをサポート。
  • ルテイン・ゼアキサンチン: 目の健康を維持し、加齢黄斑変性症の予防に役立つ。
  • コリン: 神経伝達物質の合成に関与し、認知機能をサポート。

このように、卵は栄養価が高く、健康維持や美容にも役立つ食品です。

1-2. 卵に含まれるコレステロールの量

かつて「卵はコレステロールが高いから食べすぎるとよくない」と言われていましたが、実際の含有量はどれくらいなのでしょうか?

  • 卵1個(Mサイズ:約60g)に含まれるコレステロール量:約240mg(日本食品標準成分表より)
  • 厚生労働省が推奨する1日のコレステロール摂取量の目安:特に上限は定められていない(以前は成人男性750mg、女性600mgが目安とされていた)

確かに卵にはコレステロールが含まれていますが、最近の研究では「食品から摂取するコレステロールが血中コレステロールに大きな影響を与えない」ことが分かっています。

1-3. なぜ「卵=コレステロールが高い」と言われてきたのか?

昔は、コレステロールの摂取量が多いと血中コレステロールが上昇し、動脈硬化や心臓病のリスクを高めると考えられていました。そのため、「卵はコレステロールが高い=食べすぎると健康に悪い」と言われるようになったのです。

しかし、最近の研究では以下のような事実が明らかになっています。

  • 食品由来のコレステロールは、血中コレステロール値にほとんど影響しない。
  • 肝臓がコレステロールを生成するため、食事で摂取しても体内で調整される。
  • 飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取の方が、血中コレステロール値に影響を与えやすい。

これらの研究結果を受けて、現在では「卵のコレステロールを過度に気にする必要はない」というのが主流の見解になっています。

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2. 最新の研究でわかった!卵とコレステロールの真実

2-1. 「卵=コレステロールが上がる」は本当か?

近年の研究では、卵を食べることが血中コレステロールに直接的な影響を与えないことが分かっています。

  • ハーバード大学の研究では、卵を1日1個食べても心血管疾患のリスクが増えないと報告。
  • 日本の厚生労働省も、2015年にコレステロール摂取の上限を撤廃。
  • コレステロールの約70%は肝臓で生成され、食品からの影響は少ない。

つまり、「卵を食べるとコレステロールが上がる」というのは、もはや時代遅れの考え方になってきています。ただし糖尿病患者では注意が必要です。

2-2. コレステロールは食品からの影響を受けにくい?

体内のコレステロールは、主に肝臓で作られており、食事の影響を受けにくいことが分かっています。

  • 食品から摂取するコレステロールが増えると、体内のコレステロール合成が抑制される。
  • 逆に、食事からのコレステロール摂取が少なくなると、肝臓が補うように生成を増やす。
  • そのため、卵を食べたからといって、血中コレステロール値が急上昇することはない。

重要なのは、卵だけでなく、総合的な食生活のバランスを考えることです。

2-3. 海外の研究結果が示す卵の新しい評価

海外では、卵の健康効果に関する研究が進んでおり、ポジティブな評価が増えています。

  • アメリカ心臓協会(AHA):健康な成人が卵を1日1個食べることは問題なしと発表。
  • ハーバード大学の研究:卵を適量食べることで、心血管疾患のリスクが上がらないと報告。
  • 中国の研究:卵を毎日食べる人は、食べない人に比べて脳卒中のリスクが低いという結果も。

つまり、適量の卵は健康に良い影響をもたらす可能性があるというのが、最新の研究結果です。

3. 卵はむしろ健康に良い?期待できるメリット

3-1. 良質なたんぱく質で筋肉や免疫力アップ

卵は、良質なたんぱく質が豊富で、筋肉の維持や免疫力向上に役立ちます。

  • 必須アミノ酸をバランスよく含む。
  • 筋肉量の維持・増強に重要。
  • 免疫細胞の働きをサポートし、病気に強い体を作る。

3-2. ルテインやゼアキサンチンで目の健康をサポート

卵黄には、ルテインやゼアキサンチンといった抗酸化物質が含まれており、目の健康に良いとされています。

3-3. コリンが脳の働きを活性化し、記憶力向上にも◎

卵に含まれる「コリン」は、神経伝達物質の合成に関与し、脳機能のサポートに役立ちます。

4. 1日何個まで?卵を健康的に食べるポイント

4-1. 卵の適量とは?毎日食べても問題ないのか?

「卵を毎日食べるとコレステロールが上がる」という心配はもはや過去のものですが、では1日何個までなら健康的なのでしょうか?

  • アメリカ心臓協会(AHA)は、健康な成人であれば1日1~2個の卵を食べても問題ないと発表。
  • 日本の研究でも、1日1個以上の卵を食べることが心血管疾患のリスクを高めないと報告されている。
  • むしろ、卵は高たんぱく・低カロリーで、ダイエットや健康維持に適した食品とされている。

ただし、1日の総コレステロール摂取量は食事全体のバランスが大切なので、脂質の多い食品と一緒に摂る際は注意が必要です。

4-2. 食べすぎはやっぱりNG?注意すべき人とは?

一般的には1日1~2個の卵を食べても健康に問題はありませんが、特定の健康リスクを持つ人は注意が必要です。

  • 糖尿病のある人: 過剰なコレステロール摂取が心血管疾患のリスクを高める可能性がある。
  • 脂質異常症の人: LDL(悪玉)コレステロールの値が高い場合、卵の摂取量を医師と相談するのが望ましい。
  • 腎臓病の人: たんぱく質の過剰摂取が腎臓に負担をかけることがあるため、注意が必要。

健康な人であれば、過度に制限する必要はありませんが、持病がある人は食生活全体のバランスを考えながら摂取することが重要です。

4-3. 卵を効果的に摂取するための食べ方

卵の栄養を最大限に活かすための食べ方を紹介します。

  • 朝食に取り入れる: 高たんぱくで腹持ちが良く、1日のエネルギー補給に最適。
  • 野菜や良質な脂質と組み合わせる: アボカド、オリーブオイルなどと一緒に摂ると栄養バランスがアップ。
  • 調理法を工夫する: 生、半熟、固ゆでなど、調理方法によって栄養の吸収率が変わる。

特に、卵に含まれる脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は、油と一緒に摂ることで吸収率が向上します。

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5. 卵はやっぱりすごい!おすすめの食べ方とレシピ

5-1. 朝食にぴったり!卵×トーストの簡単レシピ

卵を使ったトーストは、忙しい朝でも手軽に栄養を摂取できるメニューです。

目玉焼きトースト

  • 食パンの中央をくぼませ、卵を落とす。
  • トースターで3~5分焼き、塩・こしょうをふる。
  • お好みでチーズやアボカドをトッピングしても◎。


5-2. 卵料理の定番!和洋中アレンジで飽きない食べ方

  • 和風: 卵かけご飯(TKG)に醤油とごま油をプラスして風味アップ。
  • 洋風: スクランブルエッグにクリームチーズを加えるとコクが増す。
  • 中華風: ふわふわのかに玉や天津飯で、卵の甘みを引き出す。

5-3. 茹でる?焼く?生?調理法で変わる栄養価の違い

卵は調理方法によって栄養の吸収率や効果が異なります。

  • 生卵: ビタミンB群を効果的に摂取できるが、消化がやや悪い。
  • 半熟卵: たんぱく質の消化吸収が良く、体に優しい。
  • 固ゆで卵: 腹持ちが良く、ダイエットに最適。

健康や目的に応じて、調理法を工夫しましょう。

6. まとめ

6-1. 卵のコレステロール問題はもはや過去のもの?

最新の研究では、卵のコレステロールが健康に悪影響を及ぼすという考え方は時代遅れになりつつあります。

  • 卵の摂取量と血中コレステロールの関係はほとんどない。
  • 適量(1日1~2個)なら、健康への悪影響はないどころか、むしろメリットが多い。
  • 卵は良質なたんぱく質やビタミン・ミネラルが豊富で、健康維持に役立つ。

食べすぎには注意が必要ですが、適量であれば積極的に摂取して問題ないと言えます。

6-2. 上手に卵を取り入れて、健康的な食生活を!

卵は栄養価が高く、調理のバリエーションも豊富な万能食材です。健康的に食べるためのポイントを押さえながら、毎日の食事に取り入れましょう。

  • 朝食に卵を加えて、1日のエネルギーをしっかり補給。
  • 野菜や良質な油と一緒に食べて、栄養バランスを意識する。
  • さまざまな調理法を試して、美味しく楽しむ。

卵の魅力を活かして、健康的で充実した食生活を送りましょう!