洋菓子は子供っぽい?やっぱり大人は和菓子を嗜むべし!?

 

1. はじめに

1-1. 洋菓子ばかり選んでない?ふと気づく“味覚の変化”

ティラミス、シュークリーム、タルト、ショートケーキ。洋菓子って、どれも華やかでテンションが上がる存在ですよね。甘さもわかりやすくて、疲れたときに食べるとホッとする。でも最近ふと、「昔ほど洋菓子にワクワクしなくなったかも…」と感じたことはありませんか?

気づけば、甘さ控えめで落ち着いた味に手が伸びている。そんな変化を感じたあなた、もしかしたら“味覚の大人化”が進んでいるのかもしれません。

1-2. 大人になった今こそ「和菓子」の魅力を見直してみよう

実は、6月16日は「和菓子の日」だってご存じでしたか?これは平安時代に疫病退散を祈って和菓子を神前に供えたことに由来し、現代でも「健康と幸福を願って和菓子を楽しむ日」として知られています。

そんな歴史ある和菓子、今あらためてその魅力が見直されています。あんこ、もち、きなこ、抹茶…。どれもやさしく、じんわりとした甘さで、どこかホッとする味。見た目も派手さはないけれど、どこか気品があって、季節の移ろいを感じられる繊細さがあります。

洋菓子=子供っぽい、和菓子=大人のたしなみ?そんな視点で、今回はあらためて和菓子と洋菓子を比較しつつ、大人のスイーツ選びについて考えてみましょう。

2. 洋菓子と和菓子、何が違う?

2-1. 原材料や甘さの質の違い

まず大きな違いは「使っている素材」。洋菓子はバター、生クリーム、小麦粉、チョコレートなど、油脂分と乳製品をたっぷり使ったリッチな味わい。一方で和菓子は、あんこや米粉、もち粉、寒天、黒糖など、植物性の素材をベースに作られています。

甘さの質も違います。洋菓子は「しっかり甘い」、和菓子は「やさしく甘い」。この“甘さの余白”こそ、和菓子の魅力なのかもしれません。

2-2. 食べるシーンと文化の背景

洋菓子はケーキ屋さんで買って、誕生日やお祝いごとなど「特別な日」に食べるイメージ。一方、和菓子は日常の中に自然とある存在。お茶請けとして出されたり、季節の行事と一緒に楽しんだり。食べるシーンに文化がにじんでいるのが、和菓子の面白さです。

また、和菓子は「五感で味わう」スイーツでもあります。見た目の繊細さ、口に入れた瞬間の儚さ、香り、食感、そして季節感。洋菓子にはない静かな世界観がそこにはあります。

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3. 洋菓子=子供っぽい?和菓子=大人?の理由を考える

3-1. 洋菓子の“わかりやすい甘さ”と華やかさ

洋菓子は一口で「おいしい!」と感じやすい、“わかりやすいスイーツ”。色とりどりのフルーツ、ツヤツヤのソース、サクサクの生地。見た目も味も直感的で、パッと目を引く華やかさがあります。

その分、どうしても味わいに“派手さ”があり、大人になるにつれて「ちょっとくどいな…」と感じることも。若い頃は大好きだったケーキが、今は重たく感じる…それも味覚の変化のひとつです。

3-2. 和菓子の“控えめな美学”と深い余韻

和菓子は真逆。控えめな甘さ、静かな佇まい、余韻のある味。口に入れた瞬間の主張は強くないけれど、後からじわっと広がって、なんとも言えない満足感を与えてくれます。

たとえるなら、洋菓子は花火、和菓子は月の光。どちらも美しいけれど、和菓子には“大人だけが感じられる美しさ”があるのです。

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4. 大人にこそ響く和菓子の楽しみ方

4-1. 季節感を味わう、見た目と素材の繊細さ

和菓子の魅力のひとつが「季節感」。桜の練り切り、青もみじを模した羊羹、栗を使った秋のきんとん…。素材や色、形に季節が込められていて、ひとつひとつがまるで小さなアート作品のよう。大人になって、こうした“さりげない美しさ”に心惹かれる人も多いのではないでしょうか。

季節の移ろいを口で味わえる。それって、ちょっと贅沢なことかもしれません。

4-2. お茶との相性が生み出す“間”の味わい

和菓子は単体でも美味しいですが、本領を発揮するのはお茶と一緒にいただくとき。抹茶のほろ苦さと、こしあんのやさしい甘さが調和すると、その“間”に広がる味わいが何とも言えません。口の中で味がつながっていく感覚、大人になってこそ気づける繊細な体験です。

緑茶、ほうじ茶、玄米茶など、お茶の種類でも印象が変わるので、ぜひいろいろ試してみてください。

4-3. 落ち着きと静けさを楽しむ時間

和菓子をゆっくり味わう時間は、どこか心が落ち着くもの。洋菓子のように刺激が強すぎず、静かに五感に染み入る感じ。それはまるで、大人が自分を整えるための“間”の時間。

スマホを置いて、ひとつの和菓子と向き合ってみる。そんな時間が、自分を取り戻すきっかけになるかもしれません。

5. とはいえ洋菓子にも“大人の味”がある

5-1. ビター・酸味・洋酒入り…大人向けの洋菓子たち

もちろん、洋菓子=子供っぽい、というのは決めつけすぎ。ビターチョコレートを使ったケーキ、ベリーの酸味が効いたタルト、洋酒が香るガトーショコラ…。味わいの奥行きがある“大人仕様”の洋菓子はたくさんあります。

甘さ控えめで香り高く、コーヒーやワインと合うような洋菓子は、和菓子とはまた違った“大人の楽しみ”として根強い人気があります。

5-2. 洋菓子とワイン、コーヒーのペアリング

例えば、赤ワインとチョコレートケーキのペアリング。エスプレッソとティラミス。お酒やコーヒーと洋菓子を組み合わせることで、味の広がりが何倍にもなるのが洋菓子の面白さ。大人だからこそ楽しめる、この「組み合わせの妙」もまた、洋菓子の世界の奥深さです。

洋菓子を“甘いだけのお菓子”と思っていた時期を超えて、その背景や複雑さに気づけたとき、ちょっと味覚が成長した気がしませんか?

6. まとめ

6-1. 和菓子と洋菓子、どちらも楽しめるのが大人の特権

和菓子には和菓子の、洋菓子には洋菓子の良さがある。甘さの質、文化、食べる時間の空気感…。どちらが正解ということではなく、それぞれに違った楽しみ方があっていいんです。むしろ、その違いを味わえるのが“大人の特権”。

6-2. 甘さの奥にある“余韻”を味わえる感覚を大切に

ただ甘いだけじゃ物足りない。そんな感覚を持てるようになったら、それはもう立派な“和菓子の似合う大人”。甘さの奥にある余韻や美しさ、文化を感じながら、お菓子の時間をもっと深く楽しんでみませんか?今日のおやつ、ちょっと和菓子にしてみたくなった人、きっと多いはずです。