モッティの奇妙な冒険 第8話:悲しき熱帯
今日のテーマはアマゾン。と言ってもネットショッピングの話ではありません。
ブラジルのアマゾン川です。長さも世界屈指の川ですが、特筆すべきはその流域面積の広さ。2位の倍の面積という圧倒的な世界1位です。
淡水と海水の両方の地域が広範囲にわたり、ピラニアみたいな淡水魚はもちろんの事、サメやエイなどの海水魚も泳いでいるまさに百花繚乱の生態系です。また豊かな森林もあり、動植物の新種が毎年300種類以上発見され、まだ謎の多い地域です。
「ピラニア」という映画をご存じですか?低予算のB級映画なのですが、大ヒットして、ピラニア=人喰い魚のイメージを広げた映画です。映画では米軍兵器として「改良された」設定でして、実際のピラニアが人を襲うわけではありません。歯が鋭く血に集まりやすいのは確かですが。
ちなみに映画の「ピラニア」には続編がありまして、監督はあの「タイタニック」「アバター」のジェームズ・キャメロンです。タイトルが「殺人魚フライングキラー」。原題は「ピラニア2」。とうとう空を飛びます。監督曰くキャリアの黒歴史だそうです。
ところでタマゾン川ってご存じでしょうか?実は一部の人に呼ばれている多摩川の別称です。ペットで飼っていた魚やカメなどの外来種の違法放流が相次ぎ、アマゾンにいるピラニアはもちろんのこと、ワニにしか見えないような1メートル越えの巨大魚などが我が物顔で泳いでいて生態系が乱れている問題があり、多摩川の漁業関係者の悩みのタネとなっています。
外来種の問題は今に始まった話ではなく、私の子供のころからブラックバスやブルーギルは身近な魚で、小学生の頃はバス釣りブームもあり、近くの池とかで良く釣りに行きました。
日本最大の湖である琵琶湖ではブラックバスが漁業の対象となっていて、周辺のお店で食べることができます。元々食用で輸入された魚なので、味は良い魚です。
池や沼であればテレビ東京の某番組のように、池の水を全部抜いて駆除することができますが、川の場合はそれができません。ちなみに私の母親はケガの為に膝の水を全部抜いていました。
また、川だけの問題ではなく、外来種のヘビやカブトムシなどが飼えなくなったという理由で外に安易に逃がす人もいてこちらも問題となっています。同列の話ではないですが、先日も巨大ヘビが脱走して大騒ぎになっていましたね。
フランスの社会人類学者クロード・レヴィ=ストロースは今日のタイトルになった著書「悲しき熱帯」で
「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」と残しています。
グローバル化が進む中、外来種の進出自体はある意味防ぎようはなく、自然なことと言えるかと思いますが今後ますます対策が必要になるかとおもいます。
でも一度巨大なワニみたいな魚を釣ってみたいものです。