モッティの奇妙な冒険 第9話:温故知新


種子島。今は日本の誇る宇宙ロケットの発射場として知られていますが、日本に初めて鉄砲が伝来した島としても知られています。

その際の記録の「鉄砲記」によれば最初に鉄砲を伝えた国は今のポルトガルとのことです。最近の研究では「最初に」にこだわれば、明(今の中国)から倭寇を通じて伝わった説も有力なようです。

真偽はさておきポルトガルは日本と古来より縁の深い国と言っても過言ではないでしょう。日常生活においてもポルトガル語由来の外来語にその名残を見ることができます。

食べ物でいえば「パン」「コロッケ」「カステラ」「金平糖」等々
衣類だと「ボタン」「カッパ」「マント」
その他のものですとお正月に活躍する「かるた」、「タバコ」、意外なところでは「じょうろ」など枚挙に暇がありません。

また、宣教師を通して当時の日本の様子の情報がポルトガル本国に届いており、現在貴重な資料となっています。そのため日本史の特に中世の研究者の方がこの時代のポルトガル語を学ぶこともあるようです。

この文を読んでいらっしゃる九州出身の方(特に大分の方)はご存じかもしれませんが、大友氏の呼び名を「おおとも」なのか「おおども」なのか論争があると聞きました。ポルトガル語での宣教師の記載は「oodomo」だそうです。

必ずしもこれをもって呼び方が決まるわけではないですが、こういう情報も思わぬ所から見つかるようです。

また、南蛮と言う表現がありますが、これは日本ではポルトガルの事を中世では意味していたようです。また転じて、外来の食材も南蛮と呼ぶようになり、長ネギや赤唐辛子が代表です。長ネギを使った鴨そばを鴨南蛮とよぶのはそのためだそうです。後は新潟県ではおなじみの南蛮えびも赤唐辛子に似ているところから名がつきました。

寒い季節になってきたので鴨南蛮や香辛料の効いた料理が恋しくなる季節ですね。私も今夜は鶏南蛮(鴨肉が無いので)を作って食べます。


 

 

 

 

 

 

 

 

 皆様も風邪をひかぬようお気をつけてお過ごしください。