【Chef's advice】<第18回>シェフ直伝。お鍋ひとつでできる簡単デザート!【自称 ブラータ】牛乳でスマイル レシピ

今回も平瀬パティシエからは、簡単デザートを教えていただきましたよ!

 

今月は、デザートというより、デザートにも、お料理にも使える

おいしい「自称 ブラータ」をご紹介いただきました❤

〈素敵に、マルシェ。〉は20226月に農林水産省が立ち上げた「牛乳でスマイルプロジェクト」賛同し、

牛乳・乳製品の消費の拡大を目的とし、酪農家の方々を応援いたします。

 ということで、今回の平瀬パティシエのレシピも、牛乳をつかっています。

 

平瀬パティシエに、牛乳をつかった、でも簡単なデザート教えていただけますか?

と、お聞きすると

 

ん??

これはチーズ?という写真が送られてきました。

 

これは、ブラータもどきです。そうですね。名前は、自称ブラータ

 

簡単にブラータについて、ご説明すると、

ブラータそのものは、イタリア発祥の

モッツァレラチーズのような白いフレッシュなチーズです。

イタリア語で「バターのような」という意味で、「ブラータ」と呼ばれるそうです。

この名前から分かるように、ブラータはバターのようにクリーミーで濃厚な味わい。

 

ブラータの作り方は、よく伸ばしたモッツァレラチーズを袋状にして、その中に割いたモッツァレラチーズと

生クリームを入れ、きゅっと閉じてつくるのだそうです。

真っ白で柔らかいチーズにナイフを入れると、生クリームがモッツァレラチーズと共に

流れ出て、オリーブオイルやはちみつ、生ハム、塩などをあわせていただくと、とっても

おいしいチーズです。

 

さて、本題。

自称ブラータ。

 

ブラータが入手できないときがあったんですよ。

でも、お料理に使いたくて、おいしい牛乳でつくってみたら、

ブラータみたいにおいしくて。

だから、自称ブラータ (笑)

 

さすが、アーティスト、平瀬パティシエ。

 

早速作り方を伺ってみました。

 

牛乳を鍋に入れて、火にかけ、80℃くらいまであたためます。

そこに、シードルビネガーを加えて、かき混ぜていくと

牛乳が分離してきます。

 

それを紙で濾して、半分ずつにわけておきます。

半分は、手袋をして(熱いので)分離したチーズをまるめていきます

もう半分は、のばして、塩、はちみつ、生クリームを加えて、

まるめた半分の真ん中に閉じ込めます。

これで出来上がり!

 

どんな風に食べてもおいしいので、いろいろ試してください

 

と、平瀬パティシエ。

 

上部の写真は、

自称ブラータの下のプルプルは、日向夏のような柑橘と、能登塩のジュレと合わせて。

上にかかっているのは、オリーブオイルだそうです。

 

続いて、こちらの写真。

こちらは、ピンク色がいちごのかき氷。

白くかかっているのが、ホワイトアスパラガスのアイスパウダー。

 

いちごのかき氷の中に、自称ブラータが入っています。

ホワイトアスパラガスは、ヴル―テ(とろみのあるソース=スープのような感じのもの)に

してから、アイスパウダーにします。

仕上がりはこんな感じ。

この中に自称ブラータが入っているなんて・・・。

なんとも、発想が素敵です。

 

ここで牛乳に関するお話を伺いましたので

ご紹介しますね。

 

実は、この自称ブラータをつくるにあたって、

平瀬パティシエは、5種類の牛乳をつかって、味の違いを試してみたのだそう。

 

北海道、阿蘇、富山・・・など。

それぞれの牛乳の個性がでて、おもしろいなと思いました。

中でも、北海道と、阿蘇の牛乳が、味わいがあっておいしい自称ブラータになったんですが、

いずれも低温殺菌牛乳がいいですね。

あとは、紙パックの牛乳ではなく、ビン牛乳がおいしい

 

なるほど。身近な材料の牛乳でも、そんな違いがでるんですね。興味深いです。

最近は、スーパーでもいろいろな産地の牛乳が並んでいるので、

みなさんもぜひ、いろいろな牛乳で試してみるといいですね。

 

ところで、平瀬さんは、 “パティシエ”なので、牛乳レシピをお願いしたら

てっきり甘いデザートが来ると思っていました

 

と、お伝えすると。

 

今回のテーマが牛乳って聞いたときに、

牛乳を一番味わえるものがいいなって思って。

プリンとか、アイスクリームとか牛乳を使ったデザートをいろいろ作ってきましたけれど、

わたしとしては、自称ブラータが、一番牛乳がひきたつレシピかなと思いました

 

あとは、

avant dessert= アヴァン デセール(フレンチのコース料理で、2皿のデザートが出される際の最初にだされるデザート)として、この自称ブラータがとってもいいデザートになるんですよ。

この塩味が、お料理の最後と、2皿目のデザートを結んでくれます。

 

素材を大切に作られている平瀬パティシエならではの

食材に対するやさしさと、フレンチレストランのパティシエと、パティスリーでの

パティシエ両方を経験されているからこそのクリエイティブな発想に

感服。

 

アートのような一皿はなかなか難しいかもしれないけれど、

牛乳と、シードルビネガーだけでできる「自称ブラータ」なら

わたしたちにもできそうです。

 

レストランで余った自称ブラータは、まかないでサラダにしていただくこともあるそう。

 

わたしたちも、サラダにしてみるとか、はちみつをかけて軽いデザートにしてみるとか、

フルーツとあわせて、ワインのお供に・・・なんて言うのはいかがでしょう?

 

そうそう、ビネガーは、シードルビネガー(=リンゴ酢)が一番おいしいそうです。

米酢だと、酸味が際立ってしまうとか。

 

お好みの牛乳をみつけて、自分だけの「自称ブラータ」

作ってみませんか?

 

to be continued…

次回もお楽しみに!


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〈文・小池美枝〉