薬膳〈心美人〉第8膳 スイカのガスパッチョ 具だくさんトッピングを添えて(レシピ/作り方)
毎日暑い日が続きますね。
夏休みを海や山など自然の中で過ごす方も多いのではないでしょうか。
夏休みといえば、「スイカ」
薬膳的にも身体の熱を冷まし、渇きを癒し、
「心」の熱を冷まし、穏やかにしてくれる
働きのある夏にぴったりの食材です。
また解酒といって、お酒を飲みすぎたときにもいいんですよ。
さて、そんな夏の風物詩スイカを、おもてなしのお料理の一品にもなる
おすすめの一品をご紹介します。
のんびりリラックスした夏休みを過ごしていただけるよう
今回は、「心美人」スイカのガスパッチョです。
ガスパッチョというと、イタリアンレストランなどで、夏にいただく冷たいトマトのスープですが、
今回はスイカでつくります。スイカは、身体の熱を冷ましますが、時としてお腹を冷やすので、
生姜をいれてスープにします。
さらに、食欲がなくなる季節でもありますので、軽いごはんのかわりになるように
たくさんのトッピングを用意しました。
セミドライトマト、ココナッツ、カカオニブ、丸麦と、蕎麦の実。
これらをグラノーラみたいにたっぷりとスープにいれて、オリーブオイルをたらして
召し上がってください。
トマト、ココナッツは身体の熱を冷まし、トマトは血を冷まし、ココナッツは身体の重だるさをとってくれます。
丸麦と、蕎麦の実はお腹の調子をととのえつつ、消化も助けます。
カカオニブが血の巡りをよくし、心を丈夫にしてくれる
まさに「心美人」な組み合わせ。
中医学では、外からの暑さを「熱邪」というのですが、スイカはその「熱邪」を防いでくれます。
さらに夏は「心」が熱くなりやすく、これは心臓が熱くなるということではなく、
血がどろどろになりやすいということにも近いのですが、他に心=ココロが落ち着かない、
不眠になりやすい、夢が多い、時として動悸などもおこりやすい季節と言われているので、
その部分を冷ましてあげることでココロが穏やかでいられる、そんな薬膳料理に仕立ててみました。
セミドライトマトは、ご自宅のオーブンで簡単にできますので、ぜひ自家製で。
その時に、おいしい塩をたっぷりとかけてつくると、スイカの甘さと、トマトの
塩味がいいバランスに。汗をかいたあとの塩分補給にもよいですよ。
プチプチとした丸麦と、蕎麦の実、さくさくとしたココナッツとカカオニブが
お口のなかの食感、次々に来るいろいろな味、楽しくなりますよ。
丸麦と蕎麦の実がごはんのかわりもしてくれるので、本当に食欲のないときでも
このスープを一皿食べられたら、一安心。
<材料 4人分>
スイカ 1/4個(大きいサイズ)
生姜 20g
丸麦、蕎麦の実 各大さじ2
ミニトマト 10個くらい(おいしい塩 大さじ1)
ココナッツ(ロング) 大さじ1~2(好みで)
カカオニブ 大さじ1~2
オリーブオイル 30cc(仕上げ用)
<作り方>
- スイカはざくざくに切って、種をとっておく。
- 生姜は、皮をむいて薄切りにする
- 丸麦、蕎麦の実は、鍋に水をいれ、柔らかくなるまで茹で、冷水にさらし、
ざるにあけておく
- ミニトマトは、1/8くらいに切って、おいしい塩をかけて、
120℃のオーブンで約30分。
- 2をバイタミックス、フードプロセッサーなどで、攪拌する。
ミキサーの場合は、生姜はすりおろしておくとよい
- 5をグラスか深皿に盛り付け、別にトッピングを添えて
食べるときに、好きなだけスープに混ぜていただく。
- 最後にオリーブオイルを少したらすと風味がよくなる。
トマトのガスパッチョは、にんにくを入れることが多いですが、
スイカは生姜がよく合います。
スイカが甘くて、生姜がぴりっと、時々トマトの塩味がして、カカオニブの苦味。
お口の中でいろいろな味と食感が、食欲を増します。
海や川でひと泳ぎして、スイカのガスパッチョをいただき、心を落ち着かせて、
ぐっすりお昼寝。そんな休日もいいですね。