薬膳〈腸美人〉第10膳 いちじくに茄子と豆鯵 秋の南蛮漬け(レシピ/作り方)
朝晩、だいぶ涼しくなりましたね。
夜になると、秋の虫も鳴き始めました。
秋の薬膳料理の出番です。
秋に一番気をつけたいことは、燥邪=乾燥ですと、前回お伝えしましたが、
肺と大腸はつながっていて、乾燥は大腸にも影響します。
大腸が乾燥するとどうなるか・・・。
便秘です。秋は便秘しやすい時期でもあるんですよ。
ですので、今回の美薬膳は、「腸美人」
暑い時期と違って、お腹も冷えてくるので、秋から冬にかけての
便秘は、「冷秘」といって、お腹の冷えによるものも増えてきます。
お腹をあたためて、血の巡りをよくして、さらに便がすんなりでるように
潤いを与えてあげる。そんな食べ方がいいですね。
今回のフルーツは、いちじく。
いちじくをつかって、鯵の南蛮漬けをつくります。
一般的な南蛮漬けは、玉ねぎ、ピーマン、人参などを甘酢や梅酢に
つける・・・というつくりかたが多いかと思いますが、
秋の味覚をたっぷりと、いちじく、茄子、茗荷に紫蘇。
色合いも、赤から紫にかけて、秋らしい組み合わせ。
いちじくが、肺や腸を潤してくれ、鯵がお腹をあたためてくれます。
茄子は血の巡りをよくし、お腹の調子をととのえてくれます。
が、ちょっと身体を冷やすこともあり、そこを茗荷がサポート。
茗荷は、お腹をあたため、血の巡りをよくし、さらに経絡のとおりを
よくしてくれるので、冷えでお腹が痛いなあ・・・なんていう
ときにも助かる食材です。
紫蘇も寒さを飛ばしてくれます。
血の巡り・・・ということでいうと、茄子は紫色の皮にその効果がたくさん
ありますので、ぜひ皮ごとつかってくださいね。
2-3日つくりおきもできるので、多めにつくって冷蔵庫にストック。
毎日の晩酌のあてにもぴったりですよ。
すっきり香りのよい白ワインなどと合わせてみるのは、いかがでしょうか。
<材料 4人分>
豆鯵 16-20尾
茄子 丸茄子大きめ1個、または普通の茄子2本
茗荷 5-6個
いちじく 4個
青紫蘇 10枚くらい
ホワイトバルサミコ 大さじ2
メイプルシロップ 大さじ1
オリーブオイル 大さじ1
塩 ひとつまみ
揚げ油(別途適量)
<作り方>
- 豆鯵は、内臓をとり、きれいに洗って、ぜいごもきちんととる。
豆鯵がなければ、普通の鯵を三枚におろして使ってもよいです。
- 茄子は、小口切りに切る。
- 茗荷、紫蘇は、細かく千切りに。
- いちじくは、1個を6等分くらいのくし切りにする。
- ホワイトバルサミコ、メイプルシロップ、オリーブオイルはあわせておく。
- 茄子を素揚げし、油をきっておく。
- 茄子を揚げた油で、豆鯵を揚げる。揚げるときに少し小麦粉をふっておく。
- ボウルに、揚げた茄子、茗荷、いちじく、紫蘇、調味料をあわせ、混ぜる。
- さらに、豆鯵をもりつけ、その横に8をもる。
- 豆鯵に調味料の残りをかける。
写真は別々に盛り付けましたが、ボウルに
豆鯵をあわせてしまってもよいです。
ただ、別々にしてお皿のうえであわせて
いただくほうが、鯵、茄子、いちじく、茗荷それぞれの味が口の中で
楽しめるので、わたしはこの食材の組み合わせの南蛮漬けは別々に
盛り付ける食べ方をおすすめします。
いつもの南蛮漬けが華やかに。
おもてなしにもいかがですか?